笑顔の君がまた次の笑顔を作る
そんな連鎖が今日もまたどんどん広がって行く
Chain
愛理が嬉しそうに笑うと何だかウチも嬉しくなる
それが“好き”ってやつで、それが“恋”ってやつなんだ
ウチはそんなことを考えるとかなりの幸せを感じる
「えりかちゃん、これスッゴク美味しいよ!!食べる」
「ホント?ウチもらって良いの?」
「うん、あげるー」
愛理は目を細めてウーンと唸っている
今食べているのはクリームたっぷりのパフェ
オフだからって愛理を誘ってやって来たカフェの本日の一推しらしい
愛理がスプーンに一口分を掬ってウチの目の前に差し出す
ウチはアーンと口を開けそれを頬張る
ウチが食べてるって言うのに、愛理は嬉しそうにしている
それがウチは何だかくすぐったくて、口を覆った
「えりかちゃん美味しくなかった?」
そんなウチを愛理が心配そうにしている
そう言った仕種もいちいち可愛くて、どうしようも無いなぁーって思ってしまう
ウチがそんな調子だから、愛理はドンドン眉毛を下げて行く
「美味しいよ、ただね…」
「あっ、少なかった?なら、もっと…」
「そうじゃないよ、愛理が幸せそうにしてるのが可愛いなーって思って」
ウチは基本、愛理に隠し事はしていない
だから、思った事は直ぐ伝えるし、言ってしまう
今も愛理が可愛いなーって思ったから、そう言った
それに対して愛理は口をギュッと結んで、顔を真っ赤にさせる
正直それすら可愛くて、また可愛いって言ったらどうなるんだろう?とか思ってしまう
「て言うか、ずーっと可愛いんだけどね」
「えりかちゃん…あんまりそう言う事、言わないで…」
「えっ、何で?」
ウチはそういう風に心がけているのは愛理を喜ばせたいからで
愛理を困らせたいからじゃない、絶対に
でも、ウチがそう言う時は愛理は大体泣きそうになる
それは多分、そう言う事で、ウチはまぁ、それでも良いって思ってる
「…分かってるくせに」
「ハハハ…でもさ、ウチはずーっと愛理にだけ言うよ、可愛いって」
「もうっ!!」
「だって、好きなんだもん」
愛理はプクーって頬を膨らませる
そう言う所だって全部、ウチにとっては好きを実感するもので
心の中が優しく、暖かくなる
「わっ、私も…私もえりかちゃんの事好き」
「ホント?」
「うん、ホント!!ただ、恥ずかしくてえりかちゃんみたいにいっぱい言えないだけだよ…」
愛理は顔を真っ赤にして、少し声を荒げる様にしてそう言った
それにちょっとビックリするけど、愛理からそう言ってくれるのは珍しいから嬉しくて
だからウチは愛理を安心させる様に笑うんだ
それでちょっとでも愛理がもっとウチの事を好きになってくれたならって思うんだ
「愛理、ありがとう…嬉しいね、好きって言ってもらえるの」
「うん、だから私は毎日嬉しいよ」
愛理はそう言って今日一番の笑顔を見せると、
パフェをスプーンにいっぱい掬って大きな口を開けて頬張った
これが幸せ、そう思うとウチは自然と笑顔になってくる
笑顔になるともっと愛理を好きになる
それが私の迷い込んだ、長い長い幸せな連鎖