日課とかそういうのじゃなくて、たまたま目が醒めた
何故かあの人の事を思い出したらなんとなく落ち着かなくて、寒くならない様に薄手のパーカーを羽織って外に出てた
* * * * *
夜道がこんなに暗くて、寂しいものだって知らなかった
所々にある街灯以外に明かりは無くて、どこか私の気持ちに似ている
まるで夜光虫の様に街灯に引かれて行く様にその下を歩く
ずっとあの人の事が頭を過っている
それが凄く煩わしくて、ブルンと一回頭を振る
そしてまた歩く、ただ歩く
街灯の変わりに月明かり
こんな時間に出歩くなんて事早々無くて、少し大人になった様な気持ちと悪い事をしている様な錯覚がある
全然そんな事ないのに、そういう風に思ってしまうのは心の中にちらつくあの人のせい
忘れてしまいたいのに、忘れられない
こんなにも好きだったなんて知らなかった
こんなにも弱いなんて知らなかった
心の中はまるで夜空の様に真っ暗で、あの人があの月の様にぽっかりと浮いている
ハァーっと真っ白な息を吐き出すのと一緒に、この気持ちもどこかへ消えてしまえば良いのに
何度も、いつもくれたあの言葉
“好きだよ”って言ってくれたあの言葉も消えてしまえば、こんな気持ちにならなくて済むのに
それでも、消える事は無いって分かっているから、目の前が滲んで霞む
あぁ、もういっそ綺麗に消えてしまえたら良いのに
夜が明けて朝が必ず来るみたいに、綺麗に次へ移れたら
どれだけ楽なんだろうと思うのに、夜が明けないでと思っている
それは多分、まだこれからもずっと好きなままで居るし
好きなままで居てと願い、涙を流すんだろう