校門羨望

上手く隠せていない純粋さが


可愛くて、羨ましいと思った


* * * * *


私とみやは所謂お受験組で

同じ小学校からここに来たのは二人だけで

そんな事もあってか、ずっと仲が良い


凄く仲が良いんだけど

ツーカーの仲って言っても過言じゃないと思うんだけど…


* * * * *


普段は五月蝿いって注意されても

それに気が付かないタイプのみや

この前だって廊下を疾走の上

先生に大激突をして、こっぴどく怒られたばかりだ


良くも悪くも小学校の頃から中身の成長は見られない

外見は綺麗で艶やかなのに

それに本人はそんな成長よりも別のところの成長ばかりを気にしてるみたいだけど


そんなみやが凄く儚く見える瞬間がある

それは同時に私を悲しくさせる



…だってそれはみやが一人になりたい合図だから

ずっと見てきたからこそ分かる事で

そんなときは親友でも何にも出来ない

何にもしないで見守るのが優しさだった


「みや、帰ろ?」

「あー、うん」


トボトボと歩く

昇降口から校門までは結構な距離がある


「そう言えばさ、…」

「うん」

「この前、菅谷さんと初めて話した」

「梨沙子と?」


私は一応、家庭科同好会に所属している

活動は少なくて、ほぼ帰宅部なんだけど


小春は「茉麻に似合いすぎ!!」なんて、私のエプロン姿を見て爆笑していたっけ?


同好会ってくらいだから、中高合わせても人数が少ない

その少ない中の一人に梨沙子が居る


「ママァー」って、甘えた声ですり寄ってくる姿はかなり可愛い


「うん、何か話したって言うか、一緒に居た?って言うのかな」

「へぇ~」


珍しい、そう思った

まず、みやが家族とか仲の良い友達以外と居るところが想像出来ない

みやに人見知りな所があるし

どちらかと言うとみやは近付きにくい人種だ


しかも、学校だとみやはほとんど私と居る

梨沙子と会うなら、私と居た方が確率が高いだろうし


「可愛かったでしょ?」

「うん、楽だった」

「楽?」

「うん、沢山喋らなくて良かったから」


みやは説明が上手く出来ない見たいで

口を尖らせて、ん~と唸る

だけど、その姿はお気に入りを目の前にした子どもの様に落ち着きが無くて

ワクワクっていうか、ソワソワしている


私には分かった

みやは一人になった時に梨沙子に会って

一人になりたかったのに、梨沙子と一緒に居たんだろう


「何か迷惑かけたんなら注意しとくよ?」

「うぅん、全然」

「ホント?」

「うん、ウチだって多少の事だったら大丈夫だし」


フフンと鼻を鳴らして、得意気で大人ぶるみや

私にはこんなみやがホントのみやに思える


やるせなさから逃げるために一人になるみやより

照れて笑っているみやの方が何万倍も可愛くて


「それに何か」

「うん」

「気持ち良かったし」


ほら、その顔

昔と変わらない、その表情


「あっ、ウチ今日寄る所あるから」

「うん、じゃあまた明日」


* * * * *


私はそれに憧れて

ずっと見ていたいから見守るんだよ